第5回金沢・世界工芸トリエンナーレ
工芸が想像するもの

「第５回金沢・世界工芸トリエンナーレ」は「工芸が想像するもの」をテーマに、公募展と企画展で構成されます。公募展では、時代とともに変化し拡がる工芸芸術を世界的視野で捉え、表現力と想像力に富む新しい工芸作品を紹介します。企画展では、国立工芸館、石川県立美術館、金沢21世紀美術館の収蔵作品を一堂に集めるとともに、ロエベファンデーションクラフトプライズ2022の受賞作品を加え、多彩な表情を紹介します。工芸の素材と技術の特徴が発揮された作品を鑑賞することで、想像される表現の拡がりや、新しい可能性を感じていただければ幸いです。

【公募展】
2022金沢・世界工芸コンペティション

本公募展では、63の国と地域から過去最多となる全835点（国内398点、国外437点）の応募がありました。
1次審査では画像審査により60点が通過し、その後、本審査に進んだ58点（国内45点、国外13点）から、7点の受賞作品を決定しました。
2017年開催のトリエンナーレから始まった本公募展ですが、第３回目となる今回は、若手の果敢な挑戦を応援するため、新たに35歳未満を対象とする「次世代賞」を創設しました。受賞した7点のうち、5点は30代以下の作品であったことからも、世界中の多くの若手がレベルの高い作品で挑戦したことがうかがえます。時代を捉えた新しい工芸の力作をぜひご覧下さい。

【受賞・入選】
大賞：田中里姫　
準大賞：津守秀憲　　
審査員特別賞：加藤貢介, アネク・クライン, 豊海健太
次世代賞：井掛紗百合, 外山和洋
入選：淺田浩道, 詹凱婷, 陳恂浪, 江郁航, アガタ・チェホムスカ, マテオ・クレマデス, 藤掛幸智, 藤田和, 謝毅弘, 井川彩子,張慶南, 菊池俊治, キム・ヨンヒョン, 久野彩子, 草間喆雄, 馬高賢, 光本岳士, 望月美鶴, 籾山明子, 長井未来, 中井波花,奈良祐希, 西川雅典, 野口健, 布下翔碁, 岡本昌子, 大谷佳那子, 邱嘉文, 饒舜, 坂井天心, 佐藤静恵, 瀬津純司, 志観寺愛,プンイサ・シンラパラツァミー, 惣田司, 高橋桃子, タカハシノリコ, 竹岡健輔, 舘正明, 富永一真, 上前功夫, 植松竹邑,セリーン・ファーゼン, 亘章吾, ロッテ・ヴェストファール, 王亞韋, 顔冬虹, 葉秀薇, 横山慎也, 曾祥軒, 張石臨

作品数：全58点（大賞1点/準大賞1点/審査員特別賞3点/次世代賞2点/入選51点）

【企画展】
工芸が想像するもの

本展は国立工芸館、石川県立美術館、そして金沢21世紀美術館の3館の収蔵作品を中心として構成されます。
国立工芸館は、2020年の石川移転・開館記念事業として行われたクラウドファンディングで制作された12名の茶の湯のうつわを、茶室と共に紹介します。
石川県立美術館は、金沢蒔絵と輪島塗の作家による作品、師弟関係にある作家の象嵌作品、そして染色作家の異なる形態の友禅作品を対で展示し、地域文化と工芸との関わりについて展開します。
金沢21世紀美術館は、これからの時代を感じる多様な作品をみせます。
加えて、クラフト分野における新たな才能発掘する試みの紹介として、ロエベファンデーションクラフトプライズ2022の受賞作品を展示します。

【参加作家】
国立工芸館　
安藤源一郎, 三代畠春斎, 今泉毅, 津金日人夢, 松崎森平, 見附正康, 水口咲, 新里明士,坂井直樹,須田悦弘,内田鋼一, 内田繁, 和田的
石川県立美術館　
金丸水明, 小西啓介, 中川衛, 十代大樋長左衛門（陶冶斎）, 高橋介州, 二代砺波宗斎
金沢21世紀美術館　
マイケル・ブレナンド＝ウッド, 伊藤孚, 上出惠悟, 桑田卓郎, 中村哲也
ロエベファンデーションクラフトプライズ2022　
アンディル・ディヤルヴァーヌ, ダへー・ジョン, ユリア・オベマイア

作品数：全29点（国立工芸館13点/石川県立美術館7点/金沢21世紀美術館6点/ロエベ財団3点）